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映画「キングダム」を観てきたので、キャストや物語の説明や感想をご共有





人気マンガ「キングダム」の実写映画化版を台湾で見てきたので、映画版キングダムのキャストや諸々の情報共有や観た感想などをここで共有したい。

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漫画「キングダム」

キングダムは2006年に連載が始まった中国最初の統一王朝である秦を舞台にした漫画で、2019年4月時点で54巻まで発売されている人気漫画である。アニメ化やゲーム化もされている。

1巻にある内容紹介はこんな感じ:

時は紀元前——。
いまだ一度も統一されたことのない中国大陸は、500年の大戦争時代。苛烈な戦乱の世に生きる少年・信は、自らの腕で天下に名を成すことを目指す!!

映画「キングダム」

台湾で活躍中の若手映画評論家であり同僚である「丹眼看電影」に誘ってもらい、見に行ってきた。行ってみると台湾でプレミア上映ということで無料、しかも同僚が台湾の映画評論界では有名人なので席も既に取ってもらえていた。有り難し。

ちなみにキングダムは台湾では「王者天下 Wángzhě tiānxià」といい、上の画像にある映画チケットにかかれている以下の文字は中文がわからなくても読める。

「為了奪回王位 不惜粉身碎骨」

物語

映画版キングダムの物語は漫画の5巻くらいまでで、弟である成蟜の反乱にあった嬴政が信と出会い、山の民を仲間にして咸陽を奪還して反乱軍を葬るところまで。

漫画を読んでいる人は皆知っていると思うが、この嬴政が後の中華統一を成し遂げる秦の始皇帝と呼ばれる人物であり、信は秦国の将軍である李信という実在の人物がモデルとなっている。

上映スケジュール

日本では2019年4月19日から7月18日まで。(TOHO theater list) もう日本では上映が終わってしまうがおそらく続編が出るので早い内にテレビでの公開やブルーレイ、ネット配信が始まるのではないかと思われる。自分がいる台湾では今の時期から上映が始まる。

上映時間

2時間14分で結構長い。

キャスト

主なキャストは以下だが主人公二人である山崎賢人氏と吉沢亮氏のことは知らなかったので自分も年を取ったのだと実感。

一緒に見に行った同僚がチャットでやり取りしていた台湾人の女友達は「吉沢亮は私の彼氏♡」と言っていたらしいので、日本も台湾も日本のサブカルや若手イケメン俳優が好きな人は皆知っている今旬の方々なのだと思う。

キャストについての詳細はこちらから:

王騎を演じた大沢たかお氏のインタビューはこちらから。映画キングダム第一弾ではあまり出演していないが、映画が終わると王騎の印象が9割くらい残るくらい大事な役で、素晴らしい演技をしていた大沢たかお氏。映画では体格も普段と違ってた。

政の弟の成蟜としてめっちゃ悪役を演じた本郷奏多氏のインタビュー。

撮影場所

シネマトゥデイによると撮影場所は中国浙江省にある象山影視城と呼ばれる映画村で撮られたとのこと。

参考:壮大!映画『キングダム』ロケ地はどこ?

興行収入

Oricon News によると、上映開始からわずか6週間で興行収入が50億円を突破したとのこと。

俳優・山崎賢人が主演を務める映画『キングダム』がきょう30日までの公開42日間で、動員370万人、興行収入50億円を突破したことがわかった。今年公開された実写邦画では1位となる大ヒットで、アメリカ、カナダ、ドイツ、韓国、台湾など海外でも放映が決定。

これは続編あるぞ。早いこと漫画読んどかないと。

台湾でキングダムを見た映画館

ちなみに、台湾の台北でキングダムを見た映画館は「国賓影城@台北長春広場」MRTの松江南京駅の近くです。





映画「キングダム」を観た感想

映画ドットコムでは3.9 (2019/07/16時点) なのでなかなかの高得点。

ストーリーを見るか、俳優とその演技を見るか。この映画はまさに「俳優を見る映画」に分類される、というのが自分の意見。漫画の実写化は漫画ファンが「どれどれ、どんなもんになってるんやろか」と戦々恐々として見に行くか、日本のサブカル好きとしてお布施として見に行くか、出演している俳優さんが好きで見に行くか、その全部か。

ある程度女性に人気がある俳優を持ってこないと公開最初は漫画ファン層の位置しか取り込めないので、演技が上手く人気がある俳優の人たちで固めたのは諸々の方面のファン層を取り込めてよかったのではないかと思う。

アクションも良かった。ゲーム三国志を思わせる中華武器と躍動感あるワイヤーアクションは見ていて飽きなかった。

個人的に好きだったのは大沢たかお氏演じる王騎の大将軍おねえキャラとヤクザ侍のような坂口拓氏の白熱した剣技と演技。この二人のキメシーンを繰り返し見たい。

正直なところ台湾の映画館でキングダムを観るにあたって、周りのほとんどの人が中国にルーツを持つ中、日本人の自分が映画館で「~ござる」と侍映画っぽい日本語を聞きながら中国人を演じる日本の映画を観るのがちょっとなんとも言えないアウェイ感というか息苦しさがあったが、見終わってみるとそんなに悪くはなかったと感じる。(この奇妙な感覚は決してキングダムの漫画と映画が悪いわけではない)

台湾の劇場での反応

笑いがどっ起こっていた場面

やはり王騎は凄くはまっていたようです。

一緒に行った映画評論家兼同僚の反応

秦の始まりの物語を日本人が演じているということで、中国の人が新選組を演じているという感じで奇妙な感覚なのかと自分は思ったが、意外とポジティブで自分なりに良い方向に解釈して訳すると「真剣に観るとまぁアレだが、中国の退屈な歴史をこうやってわかりやすくエンターテイメントとして昇華しているのは素晴らしい」と言っていた。

日本人や日本のサブカルに詳しい人が見ると、その漫画が好きだから、その俳優が好きだから劇場に足を運ぶ、俳優の演技を見て楽しむ、という視点が生まれるが海外だとあまりそうはならず、漫画を読んでない人も楽しめないといけないわけだが、キングダムは漫画を知らなくても楽しめる。中華圏であればほとんど誰でも知っているテーマだし。

漫画未読でも楽しめるか

上で色々書いておきながら原作はまだ最初のほうの巻しか読んでないんです。

今キングダムを読んでいなければまず映画を見て漫画を読んだほうが映画を楽しめるし、今後の続編映画にも興味がもっと湧くんじゃないかなと思う。

ちなみに中国と日本の歴史ははるか昔々の古代の時代に遡り、中国の歴史書に1世紀頃からの日本の様子が記されているわけだが、5-6世紀から文字や宗教や文化、政治政策など大和政権を形成するために必要不可欠な概念や知識が日本で吸収された。

日中の関係の均衡が崩されるきっかけとなったのは、清の時代の琉球の中国と日本の関係とそれに伴う日本の台湾侵攻だった。

沖縄から台湾に渡った集団が台湾で襲われる事件があり、それを理由に当時の日本政府が日本の沖縄人に何してくれんねんと台湾侵攻を決行。それを見た清国はいや沖縄も台湾も清やし、ということで衝突が起こったがアヘン戦争後の西洋諸国の半侵略や国内政治や洋務運動に忙しく疲弊していた清は一歩退くことに。それが沖縄は日本であるという既成事実を作り、また当時の日本政府の中国大陸進出の期待と機会を与えることになり、日清戦争につながり、清にとって初めての領地割譲が行われ、それまで租借のみで留めていた列強諸国が日本に干渉し、と帝国主義の時代が加速していく。

初めて中華統一を成し遂げた秦と現時点で最後の王朝となった清を比較して学ぶと面白い。

アジアの歴史と世界史についてはずっと学び続けているので、アウトプットとしてこういった歴史の話についてもちゃんと参照資料と一緒に今後ブログで書きたいと思う。

キングダムの漫画これから全部読みます。浅草のまつり湯にあるかな..

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