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ケンブリッジ・アナリティカの選挙操作裏側を営業社員の視点から書いた「告発」(英名: Targeted) の読書感想

英名は “Targeted” の「告発」という、少し前にFacebookのデータを使ったマーケティング手法と個人情報不正取得、選挙操作で世間を騒がせたケンブリッジ・アナリティカの元社員が書いた告発本を読んだので少しまとめたいと思う。

 




 

インターネット関連の仕事をしている人は10年以上前から知っていたユーザートラッキングの技術やターゲティングについて政治と新興企業の観点から語られている、温故知新のような書籍でした。インターネットやデジタル分野でのユーザー分析についてあまり詳しくない人は読むと新しい発見があるかもしれない。

 


告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

 

この書籍には

学んだこと、覚えておいたほうがよいと思ったことをメモしてみます。

多かれ少なかれマーケティングに携わっている人は読んでおいて損はないかもしれません。

 

… などなど、後半は著者の状況や心境の変化がより多く書かれているのでメモは割愛。著者はかなり活動的にすぐに行動を起こして暗号通貨業界に食い込んでいくのは単純にすごいと思った。こういう人が営業とかビジネス開発に向いてるんだろうなと感じる。

 

自分の日々の行動がいかにデータセットを生み出しているか、その生み出されたデータを購入して利用する会社がどれだけ多いかを意識したほうがよい。

例えば、買い物で使うポイントカードやクレジットカード、QRコード決済、Google Chrome などのウェブブラウザを使うこと、ウェブサイトを見ること、キンドルで読書すること自体も自分自身の大量のデータポイントを大量に生成することに通じる。

 

たいていのウェブサイトには Google Analytics のコードが埋め込まれていて訪問者の行動を分析してよりよい効果のための分析に使われるが、最近では Google Analytics とは別のより個人情報に気を使ったトラッキングサービスやソフトウェアも注目されはじめた。例えば以下の Matomo や Fathom など、他にももっと色々ある。

 

 

こういう事実を知ると何が自由意志で何が自由意志ではないのかを考えるようになるし、どうせ世界中でこういう感じなら仕組まれた民主主義に意味はあるの?と思うようになってくるのである。

 

まぁこういう背景もありヨーロッパではGDPRとか、カリフォルニアではCOPRAとか個人データ保護の法律が成立しだして企業は準拠しなければいけなくなったのだが、結局根本的なことはあまり変わっていないのが実情である。

 

この書籍が告発している内容とは別に新興企業での仕事についてどのようなものかを知ることができる。新興企業で事業開発をする人は読んでおいてもよいかもしれない。

 

ちなみに、CA が使用していたと思われるウェブサイトのドメイン名は現在、日本の輸入販売業者に使用されているもよう。(ドメイン名の紹介は割愛)

 

気になった人は読んでみましょう。ビジネス書というより小説として読めます。

 


告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

 

 

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