Googleがレジストリの .newドメインの登録条件と登録時期について知っておくべきこと

ウェブサービス






 

.newドメイン

超覚えやすいgTLD(新しいトップレベルドメイン) .new が来年から一般登録できるようになることが発表された。

.new はGoogleがレジストリとして管理されているトップレベルドメインで、GoogleがICANNに多額のお金を支払ってレジストリ権を取得したもの。今まではGoogleしか.newを使用できなかったが、一般にも登録できるように公開することになったもよう。

.Googleは.newの他にも .dev .app .page .how .soy .みんな など見た人がどんな用途で使用するか想像しやすいトップレベルドメインのレジストリもしている。

Googleは過去に101種類の新しいトップレベルドメインの提案を出しているので、今後もGoogle主導のトップレベルドメインがリリースされる可能性があります。その中の多くは既に他のレジストリに運営権があったりします。(.shop とか .site とか .tech などなど)

ちなみに、ICANNのこのウェブサイトを見ると、.newの他にどんなトップレベルドメインの導入が現在検討されているのかを確認することができます。

New gTLD Current Application Status

こういったトップレベルドメインのリリースなどはインターネット利権と巨額の金が動いているので調べるとおもしろかったりします。

ドメイン名関係の用語について

.newの詳細に入る前に短い間ですがインターネットドメイン業界にいる身として「ドメイン」の用語についてここに書いておきます。

ドメイン

よく日本語では「ドメイン名」を指して「ドメイン」と言っている場面を見ることが多いが、ドメイン (domain) という単語は「領域」を表し、インターネットドメインを指す場合は「ドメイン」という単語はもわっとしていて個々の特定のドメイン名を指すことはない。

個人的な見解をいうと「ドメイン」という単語は使わず、日本語で「ドメイン」というときは「ドメイン名」や「ドメインネーム」というべきだと思ってます。

ドメイン名

ドメイン名とは、例えばこのブログの場合は “gegegegensan.com” のことで、ブラウザの検索窓やURL入力欄に入力すると裏側でDNSサーバーに接続して、該当のサーバーのIPアドレスを見つけて、そのIPアドレスにホスティングされているウェブサイトを表示してくれるもの。

トップレベルドメイン

トップレベルドメインとはこのブログの場合は “gegegegensan.com”の “.com” のことを指します。なので、.new もトップレベルドメインです。

レジストラ

レジストラとは「ドメイン名の登録をエンドユーザーに代わり行ってくれるサービスプロバイダ」のことです。ウェブサイト上で自分が取得したいドメイン名を入力して、支払いを行うと自分の代わりにレジストリと接続して該当ドメイン名を使用できるようにしてくれます。

レジストリ

レジストリはトップレベルドメインを管理している組織のことで、トップレベルドメインごとに原則一つの組織がレジストリになり中央集権型にトップレベルドメインを管理するようになっています。

 


例えば “gegegegensan.com”を取得したときに、レジストラ側でgegegegensan.comを入力して注文、支払いを行うと、レジストラ側のシステムで自動的に.comのレジストリであるVeriSignのシステムとやり取りして.comを使用できるようにしてくれます。 ドメイン名”gegegegensan.com”はレジストラ側のデータベースに追加され、レジストリ側のデータベースにも追加され、名前解決ができるようになります。

ICANN

ICANNは、簡単にいうとインターネットドメインの運用方針を決めたり技術的研究を行ったり、新しいトップレベルドメインを使えるようにする前の提案を受け付け、協議を行い、意思決定を行ったりする機関です。この機関がないと今の世界のインターネットは立ち行かなくなります。

.newドメインの登録条件について

さて、話しは.newドメインに戻りまして、まずここで注意しないといけないのが、.newドメインの登録条件です。

覚えておくべきことは、

  1. 登録日から100日以内に取得した.newドメインを使用したウェブサイトやサービスを公開したり、リダイレクトなど設定したりする必要がある
  2. 取得した .newドメイン名はそのドメイン名を使用するユーザーが「何かを作成する」ようなアクションを促すものである必要がある (下の使用例にあるように、そのURLをクリックするとユーザーが何か新しいコンテンツを作成するアクションに繋げる導線として使用されなければいけない)
  3. SSL/TLS証明書を使用して、.newドメインを使用するウェブサイトは常時HTTPSアクセスにする必要がある (これはGoogleがレジストリとして使用する他の.devや.appなどと同じ)

参考:新しいトップレベルドメイン .new が登録受付開始! 

また、.newを使用したドメイン名の一般登録時の価格は、日本円で41,916円/年です (Gandi.net)の場合。

.newドメインの登録時期について

.newドメインの登録時期は大きく分けて3種類の期間があります。

  1. サンライズ期間 … 商標登録をしている組織が対象の期間で、2020年01月14日まで。
  2. ランドラッシュ期間 … 追加料金を支払ってドメイン名を登録できる期間で、2020年01月14日から07月14日まで。
  3. 一般登録機関 … 我々のような一般の人たちが登録できる期間で、2020年07月21日から開始。

.newドメインを登録するには

2019年11月時点でネット上で確認できた.newを使用したドメイン名は以下。探せばもっとあるはず。

  • Googleドキュメント – doc.new, docs.new, document.new
  • Googleスプレッドシート – sheet.new, sheets.new, spreadsheet.new
  • Googleスライド – slide.new, slides.new, deck.new, presentation.new
  • Googleフォーム – form.new, forms.new
  • Googleサイト – site.new, sites.new, website.new
  • Googleカレンダー – cal.new
  • Medium – story.new
  • Spotify – playlist.new
  • Canva – Canva.new
  • Webex – Webex.new
  • Bitly – Link.new
  • Stripe – Invoice.new
  • RunKit – Api.new
  • Coda – Coda.new
  • OVO Sound – Music.new
  • eBay – Sell.new
  • OpenTable – Reservation.new
  • Github – Repo.new

.newドメインは今の時点からGandi.netで2020年から始まる一般登録機関向けに登録予約を行うことができます。

登録はこちらから:Gandi.net

Gandi.netではドメイン名を登録すると、無料でSSL/TLS証明書を使用でき、二段階認証などアカウント保護機能が使え、無料で独自ドメインを使ったメールアドレスを2つ使うことができたり、リダイレクト設定やDNS編集など諸々の関連機能が追加料金なしで使用できるのでおすすめです。

関連リンク






 

この記事が気に入ったら
いいね ! してね

コメント

タイトルとURLをコピーしました