台湾中部で発生した大地震「921大地震」について知ることができる、九二一地震教育園區に行ってきました

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台湾の地震発生頻度

台湾ではほぼ毎日大なり小なり地震が発生していて、震源は主に台湾島の東北部の海底、東部の海岸線地域やその地域から沖に数キロ出たところの海底や南部地域に集中しています。Wikipediaの「台湾の地震一覧」にある台湾島における地震のデータプロットを見ると一目でわかると思います。

交通部中央気象署のサイトでいつどこで地震が発生したのかを確認できるので、地震を感じたらこのサイトやテレビ局のライブ配信で速報を見るようにしています。自分の地域にも大きな揺れが到着する場合はスマホでアラートが通知されます。最近も一回大きな地震アラートがなってびっくりしました。

九二一地震教育園區

最近妻の甥っ子が台中南部の霧峰区にある大学(亞洲大學)に入学することになり、引っ越しの手伝いにその大学まで行っていきました。そこの近くに「九二一地震教育園區」という台湾で近年発生した一番大きな地震について知ることができる博物館のような場所があったのでここで共有します。

私は関西出身で小学生の時に阪神淡路大震災を経験し、おぼろげながら今でも大変だった記憶があるので妻など台湾の家族から九二一地震の話を聞く度に他人事とは感じられず、以前からここに来てみたいと思っていました。

場所はこちらです。台中駅から九二一地震教育園區の近場までバスが出ていたりします。

下で書いていますがここの他に光復新村という観光地があるので2-3時間ほど観光も楽しめます。

九二一地震教育園區は中学校の敷地跡に建てられており、実際に被害を受けた建物跡や運動場がありかなり広いです。その中に下にあるような地震についての展示や体験ができる施設も併設されています。

台湾では今まで大きな地震として以下の地震があり、1999年9月21日に台湾中部の南投県で九二一地震が発生しました。

  • 2018年、花蓮地震
  • 2016年、美濃地震
  • 2013年、南投地震
  • 2010年、甲仙地震
  • 2002年、花蓮地震

↓のショート動画で展示の様子を見れます。

施設内には↓のような空間があり、数時間に一回実際の九二一地震規模の揺れを体験することができました。

上記展示施設の外の様子です。実際の揺れで倒壊した建物がそのまま残されています。近くで見るとかなり迫力あります。阪神淡路大震災後の神戸もこのような倒壊した建物ばっかりだったと思うのですが、今では当時のまま残されている場所は神戸のメモリアルパークという港の一部くらいしかなかったはず。

妻たち台湾の家族も小さい頃にこの九二一地震を経験したらしく、住んでいた場所が倒壊して大変だったと言っていました。妻の実家は老家で昔ながらのレンガ造りの建物が昔は多かったので、かなりの家が崩れてしまっていたとのこと。

ちなみにこんなところです。

光復新村

九二一地震教育園區の近くにある台湾っぽい観光地の一つ「光復新村」にも少し立ち寄ってきました。日本統治時代に農村開拓として始まった場所で、国民党による統治に変わったときにこの地域に光復新村を作ったとのこと。

Wikipediaからの説明で恐縮ですが、光復新村は中華民国が台湾に来た時に重要な役割を担っていたようです。

1956年,為防止戰爭時一次被摧毀全部的政府機構,所以台灣省政府決議遷到臺灣中部。疏遷計畫除了政府機關,還包括了公務員及家屬,因此政府規劃了兩座新市鎮,1956年於台中霧峰坑口農事自治村上建立「光復新村」成為戰後第一個新市鎮。

DeepL翻訳:

1956年、戦争で政府機関が一度に破壊されるのを防ぐため、台湾省政府は台湾の中心部への移転を決定した。 移転計画には政府機関だけでなく、公務員やその家族も含まれていたため、政府は2つの市鎮を計画し、1956年、台中の五峰坑口農業自治村に「光復新村」が建設され、戦後初の市鎮となった。

※ 市、鎮は日本における市や町のような行政区のこと

光復新村 - 維基百科,自由的百科全書

風情がありちょっとアメリカの田舎のような雰囲気の町並みです。パッションフルーツやお米など台湾で採れた食材を使った手作りジェラート屋さんもあり、米で作った甘じょっぱいジェラートが美味しかったです。

自分が大学生時代に毎日通っていたアメリカ南部の田舎道もこんな感じで少しノスタルジックな気分でした。

レストラン「辣舌」

光復新村には当時の建物を改装したような食事処がいくつかありました。汁なしの乾麺を食べたのですがかなり美味しかったです。

おまけ:亞洲大学

おまけでこちら、本来の目的は甥っ子の大学入学で入寮の手助けでここに来ていたのでした。去年の同じ時期は姪っ子の逢甲大学入学で同じく入寮の手伝いをしてました。台湾では入学前に決められている入寮日に学生と親が車で荷物を運び込む光景を見ることができます。

亞洲大学の場所はこちら。逢甲大学に比べるとかなり田舎で周りに娯楽は一切ない環境のようです。

台湾内の大学ランキングの一つを見てみると、2023年亞洲大学は総合大学ランキングで13位、私立大学ランキングで6位でした。前述の逢甲大学はランキングでは亞洲大学の一つ上のよう。台湾北部にある有名大学のほうがもちろん上ですが、ランキングとしては台中の田舎にある亞洲大学も良い方のようです。

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