.incドメインとは
.inc は.incレジストリが提供するNew gTLD (新しいジェネリックトップレベルドメイン)である。
inc は主に米国で企業の “incorporated” を表す “inc” であり、株式会社や有限責任会社を表す。.incドメインは「企業名.inc」など、通常日本では「企業名.com」や「企業名.co.jp」なのだが、.incドメインの登録開始以降「企業名.inc」として企業ウェブサイトを作成する人たちが増えるかもしれない。
.incドメインはどんな人向けか
.incドメインと .co.jp ドメインの違い
日本では多くの企業が “.co.jp” を使用して企業ウェブサイトを作成している。業界慣習みたいなものだ。 “.co.jp” を取得するためには登録者は日本で登録されている法人である必要がある等、.comなど他のドメインエクステンションを使用したドメイン名の登録よりハードルが上がり、その分ドメイン名やそのドメイン名に関連するウェブサイトの信頼性を保っている。 その登録ルールのおかげで “.co.jp” を使用したフィッシング詐欺などは存在しない(はず)。
.inc は日本でビジネスをする上で信頼性の担保になる、企業を表す “.co.jp” を取得できない海外企業や、社名に inc が入っている企業などはブランディングに使用してもいいかもしれない。また、年間の登録料が20万円ほどなので資金的に余裕のある企業であることも大事。数百円でドメイン名を取得して浮いたお金でバイト雇えるし。
.incドメインを取得するメリット
現在 .incドメインを登録すると、Google Adsの150ドル分のクレジットや、デルタ航空のボーナスポイントや採用に使えるサイトindeedの100ドル分クレジット、二段階認証用デバイスYubikeyをもらえたり、weworkの家賃1年分が最大20%オフなど様々な特典がある。特典だけ見ると2000ドルくらいの価値があり、weworkの家賃20%オフになるのであれば20万円のドメイン名代も高くないかもしれない。
登録はこちらから:Gandi.net
.incドメイン取得時に考慮すべきこと
個人的に思うのは .incレジストリのマーケティング努力や.jpや.co.jpのようなブランドイメージの保護に努めないと、いずれサイバースクワッティングとそういった無関係の第三者に取得された.incドメイン名を使用した大企業を標的にしたフィッシング詐欺が発生したらインターネットドメイン業界やそれを承認したICANNの信用に関わるということ。他にも無関係第三者が自社サービス名の .incドメインを取得して後で高く売ろうとする、オークションに出すとかいった自体も在り得る
サイバースクワッティング(Cybersquatting
ドメイン名を、不正な目的で登録・使用すること。具体的には、以下のような行為を指します。・他人が権利を持つ商標や商号などの文字列を含むドメイン名を先に登録し、転売などを図ろうとする行為。
・ドメイン名に著名な名前を使用し、その著名性を利用してユーザーに故意に誤認・混同を生じさせ、自分のWebサイトに多くのユーザーを引き寄せようとする行為。
現時点で.incドメインの取得には企業であることの証明は必要ないので誰でも取得できてしまうため、「ドメイン名取得価格が高いからサイバースクワッティングの可能性は少ない」とレジストリは言うがそういった業者は金額に関係なく投資のためドメイン名を取得する。
登録料が高額な.incドメインのサイバースクワッティングが増えるとレジストリもレジストラも取得されたドメイン名に関連する名前の会社、全てが損してサイバースクワッターやスパマーのみ得する世の中になる。
ちなみに以下のリンクから迷惑行為に使用されているトップレベルドメインを確認できる。
.incドメインの登録はおすすめドメインレジストラのGandi.netで。
その他ドメイン関係の話題についてはこちら:
コメント